こちらの記事も、昨日小生のソーシャルメディアのタイムラインで何回かシェアされた記事。
一つの会社で長く勤めるという時代ではなくなりつつある、という要旨である。
全体に「ちょっといい話」のテイストだが、やや極端だなぁ、というのが正直な印象。
「暴落する」というのは、一定の価値があったものが、大きく評価を下げるということだが、ここで言う「価値」が転職市場におけるそれを指すのであれば、単純に大企業一社で長く勤めた人が、それだけで転職市場で評価されるということは、過去もそれほどなかったと思う。
もちろんエージェントから声がかかったり、書類選考の通過率が高かったりというのは、今も昔も大手出身者は有利だと思うが、大企業出身のゼネラリストが、転職先でうまくフィットするのかについては、採用企業は常に慎重だ。
あえて価値が高い属性を言えば、有名企業出身の30歳前後の人材で、地頭が良くてそこそこ大きな仕事をしていて、給料も高すぎない、という感じだが、それは今も評価は高いはず。
逆に40歳前後になってくると、経験してきたことの活かしどころや、年収とのバランスが取れなくなっていき、さらに年齢を重ねると実務能力や環境適応力に疑義が出てくる、という流れはずっと変わらない(少なくとも小生が経験してきたこの10年は)。
また、「価値」が転職市場に限らないとするのであれば、娘のママ友の会話を聞く限り、全く暴落してないんじゃないかと思う。
以前も申し上げたが、35歳転職限界説というのは、その会社の「中の人」になる限界年齢だと思っていて、それはあんまり変化しておらず、35歳までで落ち着いた人は、そのまま長く組織に所属する可能性が高いし、そうじゃない人は転々とするということかと。
しかし、転々とすることを良しとしない人達は社会の一定割合で存在するので、転職を重ねれば重ねるほど、先々の選択肢は狭まるということは、絶対理解しておいたほうが良い(実体験も踏まえて)。
なので、「若いうちはいろんな会社で経験を積んだほうが…。」なんていうのは、ちょいとお花畑だと思う。
まぁ、ご参考ということで。