人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

自ら登る山を築く。

小生、かれこれ20年以上、ある武道に関わっているのだが、師匠の師匠が残されたものとして、とても大事にしている言葉がある。

「武道というのは、既にある山の頂を目指すのではなく、自ら土を掘り起こし、積み上げて山にしていくということ。そしてある時、自ら積み上げた山の上に立って、麓を顧みる様なものだ。」と。

まぁこれは、きっと人生全般に言えるのだろうなと。
誰かが示した頂上など存在せず、道無き道を行き、自らの人生を積み上げるという、覚悟と矜持というか。

転職相談なんかを受けていても、自分で転職を重ねてきてもつくづく思うのは、結局キャリアなんていうのは、誰一人同じにはならないということ。
ロールモデル、目標とするキャリアなんていうのも、あくまで参考、指針であって、それが実現できたからといって、本当に幸せになれるかなんて、実は誰も保証してくれるわけでは無いのだ。

むしろ問題とすべきは、「覚悟と矜持」の方で、それが無いと、どんな幸せそうなキャリアでも燻った感じになるし、それがある人は、どんなキャリアだったとしても、ちょっと「眩しい」存在だったりする。
もちろん、そんな「覚悟と矜持」があれば、そもそも転職ごときで悩んだりしない訳だが、とは言え「それらしき答え」を外に求めても、きっと見つからないと思う。

山を積み上げていくと、自然と視野も変わっていくし、ちょっとネガティヴだが積み上げたものを捨て去るのも難しくなるので(とは言え、それでも捨て去って良いと思える程か、という判断軸は作られると思う)、そうやって迷いながら目の前のことに取り組んでいくのが、結局は正解の様な気がしている。
自分の人生、自分で責任を取るしかないのだよね。

まぁ、ご参考ということで。