人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

雇われ人間にも起業家精神は必要なのか?

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44189?page=3
こんな記事があって。

要するにサラリーマンでも雇われから脱して付加価値を生むような起業家精神が必要なのだ、という事である。
小生なんかは、就職氷河期のピークに社会人になった世代なので、最初から付加価値をいかに生むか、という考えで働き続けたような気がするが、とは言え精神論的な言説を「ねばならない」と主張するスタンスはあんまり好きではない。

また、ベンチャーを中心にエージェント稼業をし続けていた経験から、うまくいかなかったケースで、人材側のサラリーマン根性が原因であろうというのは、そんなに多くなかったと思う。
もちろん、こちらもスクリーニングしているから、というのはあるけれども、それはどちらかというと仕事に対するスタンスというより、企業ステージが異なる事によるミスマッチというべきものだ。

ITの世界でも、プライマリの社員を数年続ければ、コードを書くという事は段々しなくなるらしいが、スタートアップの世界では、社長自らプログラミングをする事はよくある。
単純化すればそういう事だが、企業ステージごとの仕事の取り組み方というのを、丁寧に理解すれば、ミスマッチは結構回避できるのではないだろうか。

それを個人の精神論で片付けるのは、ちょっとフェアではないと思う。
もちろん、転職をされる方の中には、なかなか新しい環境に馴染めず、古い会社の論理を引きずる人もいるけれど、起業家の方がエキセントリックで世間知らず、若しくは人の使い方がわかっていない、というケースも、それと同じくらいあると思うのだ。

ま、大企業なんかでも、経験豊富な派遣の女性社員の言っている事の方が正しくて、会社側がオッさんの論理丸出しでゴリ押ししようととしている、っていう場面に似ているかも。
そんな事もふまえて、ミスマッチは避けたいところ。

まぁ、ご参考という事で。