人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

ベンチャー企業に転職するメリットとは?

さて、小生は一時期ベンチャー企業を専門にするエージェントを仕事にしていたことがある。
最近またベンチャーブーム、通り過ぎてバブルという話も多く耳にするが、改めて思うところを。

かつてのIPOラッシュの時、会社として謳っていたのは、ベンチャー企業に勤めるメリットは、一攫千金ではなく、活躍の機会が得られることだ、ということで、これは今でもその通りだと思う。
もちろん一攫千金の可能性はあるのだが、ストックオプションとか、そういう条件を握れることが前提であるのと、実際巨額の富を手にできるかどうかはほぼ運任せと言ってよく、狙ってどうにかなるような話ではない(もちろん上場できれば一攫千金になるような条件交渉はできるなら、すれば良いと思うが)。

活躍の機会がというのは、全部「良くも悪くも」という枕詞が付くのだが、出来上がっていないものを作り上げることだったり、自分で考えて判断することだったり、手足を動かして形にすることだったり、自分の仕掛けが結果につながるダイレクト感だったり、ということだ。
このダイナミズムは、仕事好きにはたまらないし、一生忘れられない位の経験になることもある。

ただし注意点はあって、最近は「やり甲斐詐欺」なんて言う言葉があるらしいけれど、働くように煽るだけ煽って、実際には何の権限もなく、創業メンバーががっちり面白い仕事を抑えていて、という会社を選んでしまわないことだ。
ベンチャー企業には、概して今より条件を悪くして入ることになり、それは将来取り返す前提であるはずなのだが、そういう会社は、条件交渉の場面でそんなロジックが通用しないことが多い。

ただ一方で、採用するベンチャー企業としては、採用に失敗すると致命的なので、カネの話をはっきり言ってくるタイプの人間よりは、日本的な人格の良さを優先したくなるものなので、実際の交渉は難しくなる。
そんな場面になると、間に入るエージェントの腕が問われるので、良いエージェントを選びましょうね、という業界ヨイショ記事みたいな話になってしまうのだが。

まぁ、ご参考までに。