人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

師匠の教え

難しいものを難しいままに

研究のためにこんな本を読む。 大賀式 柔術上達論: (見えない構造を解き明かす) 作者:大賀 幹夫 日貿出版社 Amazon 業界では話題の本のようだ。 以前こんな本を読んだときに(出版社同じでやんの)、 ビル・ロビンソン伝 キャッチ アズ キャッチ キャン入門 …

今更受け身が取れない

合気道を30年もやってきているわけです。 受身も得意で、アクロバティックで正確、優雅なそれが信条だったりして。 ところが、いざという時に意外と受身が取れないことが最近判明。 一つはランニング中にコケた時。 何かに足が引っかかったり滑ったくらいで…

スタンスが違うと噛み合わない

最近縁あって柔道も勉強している。 アンラーニングってやつだ。 で、合気道の受身と柔道の受身はちょっと違う。 前方に回転して受身をとる際、片足の膝を立て片足を寝かせるところは同じだが、合気道の場合は寝かせた足が膝を立てた足の中に入る(立てた足の…

成長し続ける人、ある程度で止まる人

只今絶賛「学び直し」中なのだ。 とうに折り返しを過ぎた人生、やりたいと思っていたことはやりきるべく、また30年にならんとする合気道の修練に刺激を入れるべく、新しい趣味にチャレンジし、その学びを、仕事も含めたいろいろな面に活かしたいと思っている…

何を教えるか、どう成長させるか

最近知り合った人が、小生が合気道を続けていることを踏まえて教えてくれたことがある。 その人も近所の合気道の道場に通ってみたのだが、お爺ちゃん先生に二ヶ月間ひたすら受け身を取らされて、辛すぎて辞めたのだと。 あぁ、さもありなん、と残念な気持ち…

一眼二足三胆四力、あるいは習熟の弊害

「一眼、二足、三胆、四力」。 「いちがん、にそく、さんたん、しりき」と師匠から教わっている。 有名な剣術指南書にある言葉で、武術(剣術?)における重要なポイントを示したもの。 一に目附(めつけ)、視力の良し悪しではない。 二に足捌き。 これはも…

本を読んだら強くなれるのか

格闘技研究に余念がない。 DVDでマスター はじめてのブラジリアン柔術 作者:早川 光由 愛隆堂 Amazon ブラジリアン柔術の本は、グレイシー一家の出版も含め他にもコレクションがある。 基本的に寝技のテクニックなので、相手と組んで練習しないとあまり意味…

アンラーニング

人生も後半戦(80年だと思えば)なので、色々思うところはあるのだが、アンラーニングもその一つ。 https://www.hrpro.co.jp/series_detail.php?t_no=2788#:~:text=%E3%80%8C%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%EF%BC%88unlea…

パイオニアの人生は面白い

コロナで稽古できない事もあり、ちゃんと合気道の勉強もしてるんだぜ、ということで読んでみる。 合気道 その歴史と技法 作者:植芝 守央 ベースボール・マガジン社 Amazon 三代目道主はそろそろいい歳なので、公職も次に譲りそうだし最後の本になるのかな、…

秘密特訓、あるいは山籠り

娘はそこそこ足が速いようなのだが、もっと頑張りたいと言うので、こんな本を買って読む。 走り革命理論 今まで誰も教えてくれなかった「絶対に足が速くなる」テクニック 作者:和田 賢一 KADOKAWA Amazon 実は毎週、娘の足が早くなるようにランニング練習に…

偶然性の必然性(井上尚弥戦雑感)

見ましたよ〜、井上尚弥×ノニト・ドネア戦。 1R開始から積極的に距離を詰めるドネアに、ちょっと不用意なんじゃないかと思いつつ、でも前回の記憶があるからいまさら距離を測る必要はないのか…なんて見ていたのだが、ラスト数秒のところで井上の右ストレート…

テクニックではなく力を身につけること

セールだったのと仕事で必要だと感じたのでこんな本を買って読む(現在二周目)。 システムを作らせる技術 エンジニアではないあなたへ (日本経済新聞出版) 作者:白川克,濵本佳史 日経BP Amazon レビューの評価は高い。 そして結構長めの本。 コンサルティン…

自分の技は自分で切り拓け

※5月2日はお休みをいただいておりました。 今日のエントリーは素人さん置き去りである。 Amazonポイント還元セールで武術書をまとめ買い&固め読み。 “円”の合気 修得のキーワード! 作者:成田新十郎 BABジャパン Amazon 新装増補版 日本柔術の源流 竹内流…

永遠にわからないままのこと

なんとなくいつもと違う本が読みたくなり、日替りセールで買っておいた積読在庫を引っ張り出す。 「城取り」の軍事学 作者:西股総生 学研プラス Amazon ちょっとした気分転換のつもりだったのだが、思いの外長い本であった。 日本全国の城の研究、それも軍事…

誰の弟子か、いつの弟子か

合気道は本業の一つなので、たまには真面目に研究してみる。 合気道技法 作者:植芝 吉祥丸 出版芸術社 Amazon 若い頃欲しくても買えなかった人たちが出版界で偉くなったからなのか、最近は小生が高校生〜社会人になりたての頃の武術関係の本が復刻されている…

目の前のものに囚われすぎるな

武術研究でこんな本を買って読む。 居合の科学―流派を超えた根本原理 作者:京 一輔 愛隆堂 Amazon 三月くらいから、今後合気道とどう向き合っていくかを色々考えていて、インプットを重ねている。 日本の武術は空手を除いて剣術がベースなので、居合も独習し…

あれか、これか

仕事だとかプライベートだとか、難しい決断を迫られることがある。 「あれか、これか」まさしく「迫られる」ことがあるのだけれど、そこで少し冷静になってみたい。 「あれも、これも」はできないのかと。 もちろんそんなことは難しいのはわかっている。 「…

帝王学を学べば帝王になれるのか…それが問題だ

Kindle日替りセールで遭遇したので再び中国古典に触れる。 座右の書『貞観政要』 中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」 (角川新書) 作者:出口 治明 KADOKAWA Amazon 出口さんの本は久しぶり。 それにしても流石の博識である。 本書でとり上がられている貞…

ただひたすらに学ぶべし

禅の本から続いて興味をおぼえたので、続けてこんな本を読む。 図解 早わかり! 道元と曹洞宗:一行三昧──ムダに考えない。ただ坐る 三笠書房 Amazon 自分でも何を求めているのか良くわからんが、曹洞宗の教えはなんだか個人的に馴染みが良さそうな気がする。 …

まだまだ我々には特別な知恵

こんな本を読む。 中国古典「一日一話」―――世界が学んだ人生の参考書 三笠書房 電子書籍 作者:守屋 洋 三笠書房 Amazon 古き知恵、繋がりで中世のイタリアから中国の古代に飛ぶ。 昔Kindle日替りセールで買ったものだと思う。 老子、論語、孫子、韓非子、菜…

誰が読むんだ?あぁ、俺か…

ポイント還元セールで買っておいたこんな本を読む。 ビル・ロビンソン伝 キャッチ アズ キャッチ キャン入門 作者:鈴木秀樹 株式会社 日貿出版社 Amazon キャッチ・アズ・キャッチ・キャン、通称CACCというのは、イギリス発祥の古いレスリングのスタイル。 …

メンタルトレーニングって…

Kindle日替りセールでこんな本を買って読む。 トップアスリートたちから学ぶ心を整える方程式 最高のパフォーマンスを発揮するメンタルトレーニング 作者:内田 公人 ごきげんビジネス出版 Amazon メンタルコーチによる解説本だったりするのだが、所々にトッ…

ネイティブこそ知らない

書き方、ライティングに続いて日本語だ、ということでこんな本を読む。 日本人のための日本語文法入門 (講談社現代新書) 作者:原沢伊都夫 講談社 Amazon 結論から言うと、ライティングとの連続性は全くないが、目から鱗、「へー」だらけでとても面白かった。…

時代の哲学、時代の文学

今日のKindle日替りセールはこの本と他二冊。 万延元年のフットボール (講談社文芸文庫) 作者:大江健三郎 講談社 Amazon 大江健三郎作品は読んだことがない。 正確にはノーベル文学賞受賞時に書かれた「曖昧な日本の私」は学校の授業か何かで取り上げられて…

罪深い人間たち

月替わりセールで購入したこちらを読む。 サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福 作者:ユヴァル・ノア・ハラリ 河出書房新社 Amazon 以前から話題で、いつ読もうかなぁと思っていたのだが、いかんせん長いので積読していたのだ。 とはいえ、今年…

思想の時代性

文化人類学系の繋がりでこんな本を読む。 気流の鳴る音―交響するコミューン (ちくま学芸文庫) 作者:真木 悠介 筑摩書房 Amazon これもKindle日替りセールでレビューが高かったので購入。 社会学系のエッセイという感じで、ネイティブアメリカンのシャーマン…

かなり危険な読書

続けて「学びのきほん」繋がりで積読在庫からこんな本を読む。 「読む」って、どんなこと? NHK出版 学びのきほん 作者:高橋 源一郎 NHK出版 Amazon これは危険な本であった。 ライトなふりして毒が強い。 まず小学校の国語の教科書を取り上げ、そこでは読み…

円錐角膜キャリアの40代男性がICL手術を受けた話

小生、20歳ごろに円錐角膜という眼の希少疾患の診断を受けてから二十数年、ハードコンタクトで矯正し視力を得てきた。 円錐角膜というのは原因不明で発症率は1000分の1、角膜下部が膨らんでいくことで不正乱視になるという病気である。 ※参照 https://www.na…

スランプの乗り越え方

師匠が教えてくれたことなのだが、スランプというのは知らず知らずのうちに型が崩れている状態を指すようである。 野球選手であれば、それまでの競技人生やシーズン前の調整でしっかりとしたフォームを作っていくのだけれど、シーズンが始まると型通りのプレ…

技を磨きながらも其処から自由であること

ライフワークの一つである武芸の話で恐縮だ。 知っている人は知っているのだが、武術研究家である甲野氏の新刊が出ていたので、なんとなく読む。 古の武術から学ぶ 老境との向き合い方 作者:甲野 善紀 山と渓谷社 Amazon 1700円も払ったんだから、もっと味わ…