リンクを貼る。
昨日に続いてAmazon本。
最近出版された本で、新聞広告の惹句で思わずポチった一冊。
ジェフ・ベゾスが20数年に渡り株主に宛てた手紙を丹念に読み解き、14ヶ条のエッセンスとして纏め上げた本。
過去の資料や取材を重ね、きれいにまとめて読者への学びとして提示している。
非常に良い本だと思うのだが、残念ながら個人的には読んだタイミングが良くなかった。
昨日紹介した評伝「ジェフ・ベゾス 果てなき野望」で紹介される強烈なキャラクターと成長ストーリーの印象が残りすぎていて、本書の学びが、綺麗にまとまりすぎているように感じてしまうのだ。
口では「ライバルではなくお客様にフォーカスする」と言っておきながら、伸び盛りの新興企業を徹底的に潰すエピソードの凄味を感じていたので、本書の14ヶ条の中で「ライバルではなくお客様にフォーカスする」みたいな纏められ方をすると、どうしても上滑りしてしまう。
本書を先に読むか、もう少し間を空けるべきだった。
とはいえ、評伝の方が、纏まっていなくても学びが多かったような気がするのは、読書体験のインパクトの強さが、理性と感性を刺激したからか。
ナニワ金融道のようなドロドロした話の方に社会のリアリティを感じる小生の好みの問題か。
ジェフ・ベゾスのあの強烈なキャラクターのウェイトを下げて、きれいに纏めた本書が、やはり本質を外しているのか(裏を返せば評伝がキャラクターにフォーカスしすぎて本質を外している可能性は同じ様にあるのだが)。
学びをきれいに纏めてくれた意義はあるのだが、なんとも悩ましい読後感であった。
まぁ、ご参考ということで。