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知らないと恥をかく世界の大問題10 転機を迎える世界と日本 (角川新書)
- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/06/08
- メディア: 新書
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しつこく池上彰氏祭りである。
なんとなく装丁が似ていたので、NHK出版のシリーズなのかと思っていたが、タイトルに10とある通り、「世界の大問題」シリーズの第十作であり、2019年の最新作である。
そういう位置付けなので、読みたい人はあと半年くらいの間で読まないと、意味を失ってしまうかもしれないのでお早めに。
本書の一番大きなテーマはもちろん米中関係であるし、ブレグジットであるし、日韓関係である。
いずれもバランスの取れたわかりやすい池上節なので、読むべし。
本書の記述で考えさせられるのは、米中関係のくだり。
その気になれば終身支配すら可能な習近平氏と、どんなに長くても8年のトランプ大統領と、どちらが強いか、という話である。
本ブログでは、神戸大学の三品先生の本を何度も取り上げているが、三品先生の結論は「サラリーマン経営者は創業経営者に勝てない」である。
あたかも創業経営者のような絶対権力を終身で獲得したリーダーと、優秀な人材や資源に恵まれていても、所詮任期付きのリーダーと、どちらが最後に笑うのか、そう考えると、ちょっと暗澹たる気持ちにならないでもない。
もちろん、三品先生の結論は、創業経営者のようなリーダーを継続的に生み出せる組織こそ最強、ということでもあり、その代表格がアメリカのGEなんだけれども、トランプ大統領を見ていると、ちょっと不安である。
もちろん、我々の国もね。
まぁ、ご参考ということで。