人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「楽々ERDレッスン」 読了 〜ロジックが厳密であることの重要性〜

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楽々ERDレッスン (CodeZine BOOKS)

楽々ERDレッスン (CodeZine BOOKS)

 

 

たまたま仕事でER図という単語に触れ、その概念と論理の明確さに興味を持ち、買ってみた。

http://itref.fc2web.com/technology/entity_relationship_diagram.html

 

データベース設計に関わる概念なのだが、データベースって結局、ビジネスが理解できないと構築できないものだと思う。

もともとそう思っていたのだが、本書を読んで、やっぱりそうなのだなと再認識した。

 

本書は、初心のデータベースエンジニアに向けて、データ中心アプローチを主とした考え方を、著者独自の経験・理論で解説していくという体裁。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E4%B8%AD%E5%BF%83%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%81

 

後半に、身近な材料(図書館の予約票、レシートなど)をER図に落としていく実習があり、小生のような非エンジニアにもとっつきやすい構成となっている。

とはいえ、理解度は半分くらいだと思うのだが。

 

その半分の理解でも思うところは、概念を最小構造まで分解し、それぞれの関係性を定義し、そのルールをきちんと守っていくことの重要さ。

ただロジカルなだけでなく、ビジネスを深いところまで理解しているからこそ導き出される、正確な構造の抽出が大事なのである。

 

なぜ大事かといえば、厳密に記述された構造は、現状を明らかにするだけでなく、その構造の課題や、あるべき姿まで明らかにするから。

先日紹介した「問題解決」という本でも、日本語表記の厳密さを要求していて、例えば「売上が低い」と「売上が下がっている」では、絶対値が同じだとしても、抽出された課題と解決策は全く異なると言っている。

 

ともかく、世のビジネスパーソンが全て本書の概念を理解する必要はないが、論理的にビジネスの構造を捉えておくことは、極めて重要だと認識させられる一冊である。

ちょっと古い本なので、現在どれほど役に立つノウハウなのかがわからないのだが、説いていることは、極めて本質だと感じている。

 

まぁ、ご参考ということで。