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- 作者: (株)スターロジック羽生章洋
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2006/04/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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たまたま仕事でER図という単語に触れ、その概念と論理の明確さに興味を持ち、買ってみた。
http://itref.fc2web.com/technology/entity_relationship_diagram.html
データベース設計に関わる概念なのだが、データベースって結局、ビジネスが理解できないと構築できないものだと思う。
もともとそう思っていたのだが、本書を読んで、やっぱりそうなのだなと再認識した。
本書は、初心のデータベースエンジニアに向けて、データ中心アプローチを主とした考え方を、著者独自の経験・理論で解説していくという体裁。
後半に、身近な材料(図書館の予約票、レシートなど)をER図に落としていく実習があり、小生のような非エンジニアにもとっつきやすい構成となっている。
とはいえ、理解度は半分くらいだと思うのだが。
その半分の理解でも思うところは、概念を最小構造まで分解し、それぞれの関係性を定義し、そのルールをきちんと守っていくことの重要さ。
ただロジカルなだけでなく、ビジネスを深いところまで理解しているからこそ導き出される、正確な構造の抽出が大事なのである。
なぜ大事かといえば、厳密に記述された構造は、現状を明らかにするだけでなく、その構造の課題や、あるべき姿まで明らかにするから。
先日紹介した「問題解決」という本でも、日本語表記の厳密さを要求していて、例えば「売上が低い」と「売上が下がっている」では、絶対値が同じだとしても、抽出された課題と解決策は全く異なると言っている。
ともかく、世のビジネスパーソンが全て本書の概念を理解する必要はないが、論理的にビジネスの構造を捉えておくことは、極めて重要だと認識させられる一冊である。
ちょっと古い本なので、現在どれほど役に立つノウハウなのかがわからないのだが、説いていることは、極めて本質だと感じている。
まぁ、ご参考ということで。