人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「マーケティングとは『組織革命』である」 読了 〜森岡作品コンプリート④〜

とりあえずリンク。

 最近固め読みしている森岡作品の四冊目。

去年、森岡氏が独立した前後の書籍で、日経のビジネス誌等での連載を編集し、まとめた一冊。

 

これまで同氏の書籍を読んできた人間にとっては、それほど違和感の無い内容だと思うが、純粋にマーケティングだけではなく、組織論にまで踏み込んだ内容となっている。

前前著である、「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」でも述べられているが、

http://dai19761110.hatenablog.com/entry/2019/05/16/200050

そもそも彼が行ったマーケティングというのは、会社組織を顧客志向に変えていく取り組みでもあった。

 

本書では、変化を嫌う生き物である人間心理・人間行動を踏まえた上で、どのようにしたら変化する組織に変わるのか、組織人事の全体から各論までが前半で語られていく。

後半は、そういった組織の中にあって、たとえ弱い力の一個人でも、どうやったら組織を動かすことができるのか、それこそ森岡氏個人のメソッドが炸裂する。

 

おっしゃる通りだと思うし、だからこそ難易度は高いと思うし、非常に暑苦しい(笑)。

しかし、一個人でも大きな組織は動かせるのだ、という強い信念を、非常に暑苦しいトーンで語られてしまうと、思わず自分にもできるんじゃないか、やるべきなんじゃないかと、思わずにはいられない。

 

人事の専門家ではないマーケターが書いた、そういう意味では珍しい組織論であるし、卓越したサラリーマンによる仕事術の本でもある。

人事に関わる人や、いよいよ大きな仕事に取り組まねばならない若手〜中堅のビジネスパーソンには、良い刺激になる本ではないか。

 

まぁ、ご参考ということで。