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たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング(MarkeZine BOOKS)
- 作者: 西口一希
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2019/04/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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Facebook上でお勧めする友人があり、著者の在籍した企業に小生もほんの少しだけ関わりがあったため、興味を持って拝読。
もちろんマーケティング分野はよく読むようにしており。
外資大手、日本企業、スタートアップ企業などでマーケティングの要職にあった著者が、自らの経験とプロとして学んだマーケティングのノウハウを解説する一冊。
著者独自のフレームワークもあるし、販促・マーケティング・ブランディングを統合的に扱いながら、スマホネイティブ/デジタルディスラプション時代にどのような戦略を構築すべきか、という論点まで示されている。
非常にわかりやすく、実践的であり、個人的にはメモを取りまくったのだが、実践の難易度はちょっと高そう。
統合的な取り組みであり、アドテクノロジーも視野に入っているので、経営の承認を受けたチームで形にしていく感じだろうか。
非常に共感を覚えたのは、本書のタイトル通り、たった一人のユーザー分析から入るところ。
たった一人のユーザーインサイトを、とことん深く掘り下げるのである。
小生も新規事業開発の伴走時には、「誰に勝ってもらいたいですか?」「その一人は架空のペルソナではなく、実在する人で、その人は絶対買ってくれますか?」なんていうことを聞いたりする。
リクルートでも同じ趣旨で「n=1の深いインサイト」という言葉が存在したりする。
一人絶対買ってくれれば、十人が買ってくれる可能性はあるけれど、架空の人物やリサーチは購入を約束してはくれない。
それくらい、深いインサイトは大事なのである。
本書でも、その重要性が全体を通して語られており、実際のエピソードも散りばめられているから、読み飽きないと思う(読者対象は、マーケティング初心者というより、実務で多少齧っている中級者向けというところかもしれない)。
巻末のブックリストも素敵なので、さらに知識を深める入り口としても良いのでは。
読後の第一印象は、ハーバードビジネスレビューなんかで目にしても全然違和感のないクオリティだな、というものである。
是非ご一読あれ。
まぁ、ご参考ということで。