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Amazonでたまたま(?)高評価のレビューを見て、思わずポチった一冊。
JFKが本を書いていたというのも知らなかったし(大統領なんだから本くらい書いているだろうけれども)、知られざるアメリカの上院議員たちの勇気ある行動というのも興味があったので、拝読した次第。
JFKが若かりし頃、太平洋戦争で痛めた怪我の後遺症で脊椎の手術をし、その入院中に本書を執筆したとのこと。
彼が私淑した上院議員、それも自らを選出した選挙民や党派に反しても、汚名や非難を受けようとも、国のために最善の選択を行った8人の議員たちの評伝である。
日本にもそういう議員たちはいたのだろうが、彼の国もなかなかの気骨ある人たちによって歴史が作られているようである。
また、建国期・動乱期の政治のダイナミズムは、アメリカらしいといえばアメリカらしい。
JFKはその後、そのような勇気ある行動をとった議員を表彰する制度を自分で設立し、今も(?)その活動は受け継がれているようである。
そういった、勇気ある行動を褒め称える文化というのも、単にその個人を褒めるだけでなく、後に続く人たちのインセンティブという意味でも、とても重要な仕組みだし、これもまたアメリカらしいといえばアメリカらしい。
勇気ある人々というのは、地域や目先のことではなく、国の長期の繁栄のために何が正しいかを追求し、それがまた個人の信念にも合致していたと本書では分析している。
なるほど、JFKはこういう人々に学び、政治信念を培ってきたからこそ、「国が何をしてくれるかではなく、あなたが国に何ができるか」という有名な就任演説につながるし、その後の数々の決断につながっていったのかと、非常に納得させられたのであった。
そういう意味では、非常に勉強になったし、意義もある一冊ではあるが、書籍の体裁としてはちょっと冗長なので、ケネディやアメリカという国に興味のある方にはお勧めしたいと思う。
まぁ、ご参考ということで。