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現代思想に携わる著名学者による共著。
著者人がお好きな方はフィットするに違いない。
フーコーとか、20世紀にインパクトを与えた思想家たちの理論の概略を、章ごとに概観しつつ、同じコンセプトが反映されている身近なコンテンツ(映画・小説等)を引き合いに、更に解説を加えていくという趣向である。
身近なコンテンツを題材にすることで、一見縁遠い現代思想を、読者にとって実感のあるものにしようという試みはとても素晴らしいと思う。
身近なコンテンツといっても、ほとんどの人にとって身近といえるのは映画「エイリアン」くらいで、カミュ「異邦人」は読んでいない人の方が多いんじゃないかと思う。
が、現代思想が何を課題とし、どのように格闘してきたかを知る意味では、とても良い解説である。
こういった試みは、抽象的な理論が、一般の人にとっても意味がある、場合によっては役に立つものなのだ、ということを伝えたいということが前提にあるのだろうが、本当にそういうことをする必要はあるのだろうかと、ふと思う。
小生は、武道なんかに取り組んではや四半世紀が経過するが、現代社会で江戸期の知恵がベースとなった武術が役に立つことは、ほぼ無い。
役に立つこともあるかもしれないけれど、本当に戦いの場面で活かせるかどうかは、なんとも言えないのである。
では、なぜそんなことを続けるのか?
一つには、「プロセスからの学び」ということができると思う。
詳しくはこちらもご参照されたし。
人生、色々と考えていきたいものである。
まぁ、ご参考ということで。