人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「ベンチャー起業 実戦教本」 読了

まずはリンク。

決定版!「ベンチャー起業」実戦教本

決定版!「ベンチャー起業」実戦教本

 

 

アマゾンでセールだったので、ポチった一冊。

この手の本は出来る限り読むようにしていて、大前研一さんに高橋俊介さんにと、個人的にはアガる著者陣だったものの、発売日が何せ2006年と、ちょっと古いのを心配しながら読んだ。

 

基本的にはアタッカーズビジネススクールでの、ベンチャー創業講義を書籍の形に落とした内容で、事業コンセプトの定め方、ビジョン、事業計画、人事採用、ファイナンス(資金調達)と、必要なことはあらかた網羅されている。

内容も全く異論は無いし、「リーン」だ「キャズム」だ「スタートアップ」だと言っても、起業の(企業の)ベーシックなところを押さえておかないと、結局スケールするときに本書で示してくれるような壁にぶつかると思うので、本当は全ての起業家が学んでおくべき内容だと思う。

 

本書の内容を完全に理解するのは難しいだろうが、「あぁ、そういうことなんだな」と知っておいて全く損はないし、ちょっと長い本だが、読み終えるのに何週間もかかるわけではないのだから、簡単なものだろうと思う。

というより、この程度の「勉強」を疎かにするような起業家は、ちょっとどうかなと思う。

 

「読めばいいだけ」の話を疎かにするような人間は、もっと大変な、現実の起業の局面をしのげるとは到底思えないのだが、昔はそういう起業家が多かったと思う。

ま、最近の起業家の皆さんは、こういう勉強をちゃんとしているような印象があるので、だからこそ今のエコシステムが、前回の「ベンチャーブーム」より長続きしているんだろうな、とも感じている。

 

それにしても、大前研一さんの凄さである。

序章が、大前研一さんから「起業家予備軍に贈る言葉」になっているのだけれど、そこで提示される未来感が、流石というくらい当たっているのである。

 

書籍は2006年初版なので、10年以上前なのだが、「あぁそれ実現しましたね」「そうなりましたね」という予想がちらほら出てくるのである。

ちゃんと考えれば、未来は作り出せるということだなと、気を引き締めた次第。

 

まぁ、ご参考ということで。