人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「働き方改革」はクールビズになれるか

働き方改革」が何なのか、多くの人が多くの議論を展開していると思うが、2018年5月時点の日本で散見される現象の多くは、残業時間の削減だろう。

「残業時間の削減かよ!」と皆感じているとは思うが、わかりやすく手っ取り早いのが、そういうことなんだと思う。

 

企業によっては、17時台・18時台に、大量の社員がエレベーターから降りてくる状態になり、遭遇するとなかなかの圧巻である。

そういうシーンを何度か見ていて、何と無くクールビズが定着していったプロセスと似ているような気がするのだ。

 

クールビズの時は、CO2排出量削減目標があって、確か経産省から大企業に「落ちてきた」話だったと記憶しているが、働き方改革も、大変痛ましい事件もあったが、「一億総活躍」とか、「落ちてきた」話があったと思う。

それでもって、「落ちてくる」と、大企業は目標を貼り付けてでも達成するストーリーになって行く。

 

クールビズの時は、個人的には大企業から足を洗うタイミングだったと思うが、「一人クールビズにしない奴がいると、みんなスーツにネクタイに戻っちゃうから、全員クールビズを徹底させています!」みたいな現場の偉い人の話を聞いて、「あぁ、日本人だなぁ」と感じた記憶がある。

今回も、多分数値目標が張り付いて残業時間の削減を図っている大企業はたくさんあって、「一人残業しているとみんな残業しちゃうから・・・」みたいな同調圧力もきっとあるに違いない。

 

ちょっとバカにしたニュアンスになってしまったが、個人的にはこの流れは大賛成だ。

やらなくていい残業をやらないのはとても良いことだし、その実現のために同調圧力が最適な方法論なのであれば、それはそれで結構だと思う。

 

それでもって、実践する社員にとっても、メリットがあるのは似ている。

真夏のクソ暑い最中に、スーツにネクタイに戻りたいと思っている男性会社員は居るまい。

 

残業代が減ってしまうのはかなり痛いが、「みなし」とかの社員も増えてきているのだろうし、労働時間が減ること自体はとても楽だ(最近のアラフォー以下の年代は、共働きが増えているので、家事を行う時間が増えるはかなり助かるのではないだろうか?)。

そんなこんなで、「残業時間の削減」は、もうしばらくトレンドとして続いて行くのではないか、ということを感じたりしている。

 

もっとも、新しい事業を作ったり、勝負の局面では、フレキシブルな時間が必要になることはあるので、就業時間の枠にはめ込まれて、新たな機会の芽が摘まれてしまってはいけないけど・・・。

まぁ、ご参考ということで。