まずはリンク。
河瀬氏のシリーズはそれなりに読んでいるのだが、本書は小生の本職でもある、新規事業について記載されたものである。
新規事業に携わる人、創出するための制度を企画・運営する人、新規事業を判断するマネジメント職にある人、それぞれに向けられた本。
なぜ新規事業が必要なのか、新規事業を生み出す制度・組織・体制とは、どのように新規事業を扱うべきか、ということが、平易な文体で網羅的に語られる、端的に言えば「初心者向け」基本書という感じである。
基本的な考え方と、簡単なツール類、参考書籍などを提示してくれる本なので、小生の場合、傍に置いておいて、クライアントとの業務の際に、自分の視点に抜け漏れがないかをチェックする使い方を想定すれば、とても便利だと感じた。
一方で、実際に新規事業をやってきた、具体的に業務として新しい事業を生み出さねばならない、経営から重たい課題を与えられている、という方々にとっては、ちょっと簡単すぎて物足りないかもしれない。
Amazonの低評価レビューは、おそらくそういう人達によるもののようだ。
低い評価を与える人達の言わんとすることも、わからないではない。
しかし、誰も見たことがないような新しいアイデア発想法や、具体的なネタが記載してあったとしても、新規事業の難しさや楽しさは、実際に「やる」ことでしかわからないのだと思う。
本書を読んだら、あとは「やる」だけ。
実行に移すイントレプレナーと、本書の記載通り理解してくれる事務方、経営陣が、数多く現れることを期待してやまない、などということを感じた次第。
まぁ、ご参考ということで。