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どんな組織にも、次のリーダーを育成するという課題があるのは確かだ。
社長の仕事は、次の社長を選ぶこと、と断言する向きもある。
個人的に上記記事に疑問を感じるのは、次世代リーダー育成に課題を感じている企業がたくさんあるのに、タレントマネジメントなどの制度導入が進んでいないのが問題だという提起である。
寧ろこれは、タレントマネジメントなどの取り組みで、次世代リーダーが育成出来るのか、懐疑的な企業が多い、と読むべきなのではないだろうか。
そもそも、「次世代リーダー育成」というのは、課題を感じてない企業や状況が想定できないタイプのテーマだと思う。
その会社における望ましいリーダー、リーダーシップとはどんなものなのか?
今のリーダー像が定義できたとしても、将来も同じ定義で良いのか?
社内に次世代リーダーは居るのか、居ないのか、何をもって測るのか?
リーダーシップは育成出来るのか?
出来るのなら、どうやって取り組むのか?
ことほど左様に、奥の深い話なのだと思う。
小生なりの見解であるが、「次世代リーダーの育成に課題を感じてない」という状況を、「色々なタイプの、形式知化した成功体験と、組織の範となる人格を持った比較的若年の人材が多数存在する」と置く。
それが正解だとすれば、その状態に持っていくために、
・若いうちから権限委譲し、自身で「成功体験」と振り返れる業務経験を積ませる
・組織に埋もれさせず、人格のモニタリングをするためにも、定期的に人材に対する評価をアップデートし続ける
というところではなかろうか。
後者はタレントマネジメントの仕組みかもしれない。
しかし前者は会社の在り方に関わるテーマであり、仕組みだけの話ではあるまい。
次世代リーダーが育つ組織というのは、組織のアイデンティティに関わるという意味では、「何の商売をするか」なんかよりも、重たいテーマだったりすると思うのである。
まぁ、ご参考ということで。