新規事業構築は因果なミッションである。
どんなアイデアでも、何処からか必ずケチはつく。
そういう外野の意見が、担当者を大いに迷わせるのだが、その中でも迷いが深くなるのが、「飛び地」の話である。
「飛び地」というのは、新規事業において、縁もゆかりもない領域にチャレンジすること。
当然、難易度は高いし、小生自身もあまりオススメはしないのだが、これがどうして、新規事業を求める企業の中では、「飛び地」の需要が一定量存在する。
「飛び地」でなければ新規事業とは言えない、という意見だったり、せっかく新規事業を考える機会なのだからあまり既存事業に引っ張られるのは良くないとか、単にもっと面白い(新しい)ネタを、という話だったり、背景は色々なのだが。
それを受けて、「飛び地」のアイデアをぶつけてみると、「なんか違う」と言われてみたり、(「飛び地」を求めた人と別の人から指摘されることが多いが)「なぜそれをやるの?」と真顔で聞かれて答えに窮したり。
「なぜそれをやるの?」については、以前も書いたことがあるが、新規事業において、何処かで誰か(外部のステークホルダーということもある)が必ず問う質問なので、結局「飛び地」の新規事業は、その質問にうまく答えられず、前に進まなくなることが多い。
そんなこんなもあって、小生はあまり「飛び地」をオススメしていないのだが。
とはいえ、その「飛び地」を、「どうしてもやりたいんです!」と胸を張って言えるのであれば、それは「どうやったらその会社で正当化できるのか?」と頭を切り替えるので、頑張って応援するスタンス。
つまるところ、意見を聞くのは結構なのだが、それは「どうやったら自分のやりたいことを実現できるか?」という趣旨で承るのがよろしくて、無責任でプロでもない社内の意見に振り回されると、ホント大変ですよと。
ちょっと辛口なのだが。
まぁ、ご参考ということで。