人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

ニーズを置き換え、拡大させる

イノベーションの議論の中で、よく出てくる話として、どんな事例も、全くの新しいニーズを生み出したケースというのは殆どなくて、実際にはすでに存在した「何かのニーズ」を置き換えたものだ、というものがある。

曰く、自動車は馬車の置き換えであり、電話は手紙の置き換えであり、スマートフォンはケータイとパソコンの置き換えである。

 

まさにその通りだと思うのだが、個人的な見解を付け加えると、「(その時のテクノロジーを活用して)爆発的に拡大させる」というのを付け加えたい。

つまり、「何かのニーズを置き換え、爆発的に拡大させる」である。

 

新しい事業やサービスを考える道筋として、「何のニーズを置き換えるのか?」「今の技術や方法で、それを爆発的に拡大させるやり方はないか?」を考えるのは、とても有効だと思う。

今日、クライアントとディスカッションしていて、個人的にハッと気づかされたことがある。

 

スマホの「ToDoリストアプリ」をなぜ使わないのか、という話をしていたのだが、個人的な回答は、「ToDoは全てカレンダーに入れ込んでしまうので、わざわざアプリを開いて見ない」というものだった。

しかし、視点を変えてみると、スマホのToDoリストアプリというのは、紙の手帳のToDoリストと機能的に全く変わらない。

 

紙の手帳であれば、カレンダーに入れ込むのは大変だから、単体のリストが存在する意味がある(実際、小生も紙の手帳を使っていた時は利用していた)。

しかしスマホになると、果たして紙の手帳時代の機能のままで正しいのか、という話。

 

むしろスマホだから出来る機能、ログデータとか、ウェブ情報とか、ソーシャルとか、そういうものを実装してもいいはず。

それが正しいかはさておき、いずれにしても、爆発させる要素が存在していないのだな、と気づかされた次第。

 

「何かのニーズを置き換え、爆発的に拡大させる」

まぁ、ご参考ということで。