人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

どんな新規事業がうまくいくのか?

これは、おつきあいが始まったばかりか、始まる前のクライアントからよく聞かれる質問である。

正直にいうと、残念ながらわからない。

 

もちろん「それっぽい」ことを言って、感心させるくらいのことはできるが、そういうことは不誠実だと思うのでやらないし、第三者ではなく当事者の一部として関われば関わるほど、一緒に右往左往するので本当によくわからなくなる、という面はある。

もう一つは、事業案を作り込んでも、結局やらないことが多いので、うまくいくかどうか(うまくいっていたかどうか)がよくわからない、というのもある。

 

コンサルタントとしての現時点でのアウトプットとして、事業案を「二勝三敗五引き分け」くらいに持って行けているという自負はある。

しかし「二勝三敗五引き分け」で、クライアントが「やってみましょう!」と言うかというと、普通はそうならない。

 

実際には十に一つという感じだから、「その一つがどうなったか」は語れるのだけれど、「もしあれをやっていたら?」というのが、その裏側にたくさんあるのだ。

事業は、その時やるのと翌年になって始めるのとでは全然違うし、同じ事業案でも会社にフィットしているのかどうかで全然違うし、フィットしていても本当にリソースを突っ込むかどうかで全然結果が違う。

 

山ほど伴走している立場からすると、もちろんうまくいった事例は知っているけれど、その何十倍もの「やってみたらよかったのに」「やってみたら違ったかもしれないのに」「もっと粘っていたら違ったかもしれないのに」を知っているので、一般論を語り難いのである。

この微妙な立場、お分りいただけるであろうか…。

 

そんな立場にあるからこそ、もっとやってみればいいのに。

やればいろんなことが見えてくるのに、と本当に思うけれど。

 

まぁ、ご参考ということで。