人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

そのニーズは本当に存在するのか?

新規事業では「あるある」の問いかけである。

一方で、その答えを掴むのが本当に難しい問いかけでもある。

 

例えば新規事業提案で、保育園をやりたい、というお話はよくある。

待機児童も解消しないし、社会的な要請も強いし、身近に困っている友達も居る。

 

それはわかるし、困っている人は小生の身近にも居るので、事業の可能性を感じるのはよく理解できる。

しかし、ニーズという意味では、もう少し踏み込んで考えてみたい。

 

小生はフルタイムで勤務していて、専業主婦の妻と未就学児童の娘が一人いる。

もし、突然の不幸で妻に先立たれたとしたら、小生にとっての保育園のニーズは無茶苦茶大きい。

 

フルタイムで預けるのが月10万円でも全然問題ないし、親代わりに良い教育を提供してくれるなら20万円でも払うと思う。

一方で、生活が現状のまま、妻が「そろそろ働こうかな」と思って預け先を探してみる、というのではどうだろうか?

 

求める価格は間違いなく違ってくるし、「親代わりの良い教育」なんていうのも別に要らない。

そもそも、「そのニーズは存在すると言って良いのか?」というくらい、個人的にはちょっと心もとない感じである。

 

なので、「保育園のニーズはある!」といっても、そのニーズの有り様は幅があるし、それぞれに対応する事業の組み立てや見通しも全く違うものになってしまう。

その辺りの踏み込みが、とても大事だと思うのだ。

 

まぁ、ご参考ということで。