人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

本当に優秀な人を採用しようと思ってますか

アンドリュー・カーネギーの墓石に『己より優れた者を周りに集めた者、ここに眠る』と彫ってあるというのは、あまりにも有名である。

ちょっとキザな気もするが、いやだいぶキザだが、この言葉を本当に実感している人はどれ位居るのだろうかと思う。

 

同じ言葉を述べながら、結局自分より格下のメンバーを集めたがるリーダーや、集めたは良いものの自分が負けることを恐れて相手を潰してしまうリーダーも、不幸なことだが目にしてきた。

エージェント時代にクライアントとお話していて、「既存の社員ではもはや限界だから外から優秀な幹部を迎えたい」というオーダーはあったけれど、正直「それって今までついてきてくれた社員に失礼じゃない?むしろ能力を活かし切れてないだけなんじゃないの?」などと(エージェントなのに(笑))思ったものである。

 

小生の新規事業の世界は、昨今お引き合いが多く、忙しくしている状況だが、ここに来てクライアントの期待値がより一層高まっているのをひしひしと感じている。

その期待に応えるためには、小生より優秀な人材に加わっていただかねばなるまいと、真面目に考えている。

 

もちろん小生自身のレベルアップを怠るつもりはないが、ビジネスの世界はそんなに悠長なものではないので、そう思うのだ(ちなみに小生に採用の決定権は無い(苦笑))。

ビジネスが量的に拡大するのであれば、自分より優秀な人間を求める必要はない。

 

質的な向上を求められているから、優秀な人を採用しなければならない。

大事なのは、優秀な人を集めたから質的に向上するわけでもなく(それでは前述のクライアントと同じだ)、あくまで市場の要求があって、そのタイミングで優秀な人材を集められた時に、進化できるのだと思う。

 

そういう意味では、なるほどカーネギーさんはそういう事を仰っていたんですかねぇと、浅学を恥じ、やっと体感できた環境に深く感謝するのである。

まぁ、ご参考ということで。