人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

目に見えないところに奥行きがある

銀行に居たこともあって、銀行以外のご出身の方に、15時以降に銀行の中で何をやっているかというお話をすると、大抵「へー!」というリアクションで驚き、感心していただける。

感心していただける方の心理の裏にはたいてい、「サービス業なんだから15時になんか閉めずに、もっと色々やればいいじゃん」という潜在的なお考えが存在するのだが、そこはそれ、なかなかできない事情があるのである。

 

小売業であれば、開店前、閉店後の時間。

鉄道でも、毎日の始発前、終電後の作業(点検・工事)。

 

思いつくだけでもたくさん事例はあるが、我々が目にしないところで、様々なオペレーションが行われており、一見簡単に思えても、根本的なあり方から変えないとできない、という事象は結構あるのだ(少なくとも銀行の営業時間はそうである)。

だからこそ、「出来ない理由」をしっかり理解しておくことが、イノベーションには不可欠である一方、理解するだけだと新しいことができなくなってしまうので、「素人の視点」を忘れないことがとても大事なのだ。

 

目に見えない奥行きを理解しながら、それでも素人の視点や、ゼロベースの視点、未来に向けた視点を持ち続ける。

難易度は高いのだが、大切にしていきたいと思っている。

 

まぁ、ご参考ということで。