さて、「マッチングビジネス」が成立する要件である。
先ず話の整理として、介在者が存在しない取引を認識した上で、介在者が存在できる要件を探りたい。
田舎道を歩いていて、畑に美味しそうなキャベツが出荷を待っているのを目にした。
そこにいた生産者に話をしたら、百円で良いと言われたので、その場で買うことにした。
これが、介在者が存在しない、直接取引のビジネスである。
そして、介在者が存在するビジネスとして、不動産取引を考えてみる。
結婚することになったので、手の届く金額の中古マンションが良いかなと思って、近所の不動産屋に入った。
不動産屋にあれこれ物件を見せてもらい、ある物件を買うことに決めた。
表記を揃えると、こんな感じだろう。
ここで、介在者が存在しないビジネスの特徴としてありそうなのが、
・金額が大きくない
・取引の意思決定のプロセスが単純
・(「プロセスが単純」ということの背景でもあるが)取引に失敗した時の損失が限定的
というのが考えられる。
一つの表現にまとめてしまうと、「取引のインパクト」が大きいかどうか、とも言えると思う。
インパクトというのは、コストだったりリスクだったりが、当事者にとって大きいということだ。
つまり、「マッチングビジネス」が成立するする要件というのは「取引のインパクト」が大きい場合に成立する、ということが言えると思う。
続きます。