人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

金は使う方が難しい

お金を稼ぐのと使うので言うと、個人的には使う方が難しいと、常々思っている。

企業経営、事業展開では特に。

 

仮に年末ジャンボ宝くじが、一等前後賞併せて10億円(?)が当たったとしよう。

一家が一生食べていくには十分すぎる額だ(年間1000万円使っても100年かかる)。

 

さて、そうなった時に、どんなお金の使いみちがあるだろう?

「浪費」と言っても良い使い方なら、あるいは幾らでも思いつくかもしれない。

 

しかし、「浪費」ではない、意味のあるお金の使い方を考えたとしたら、それはなんであろうか?

あるいは、「もう働かなくていいのだから、好きなことをして暮らす」という考えもあるかもしれない。

 

それはそれで、納得できるのなら結構だが、そこに「働いて社会に貢献する以上に意味のある『好きなこと』とは何か?」という目線を持ち込むと、殆どの人が意味のある「好きなこと」を提示できないような気がする。

もし提示できるなら、既に何らかの形で実現できているとも思う。

 

斯様に、お金の使い方に、意味を求めると、相当難易度が高い。

生半なことで使い切れるものではないのだ。

 

昨今、スタートアップの業界で、大型のファイナンスが続いているが、時折「それだけの調達をして、意味のある使い方が出来るのだろうか?」と、疑問を抱く案件も少なくない。

投資家から資金を調達して、投資家の期待リターンを上回る成果を出すというのは、それだけオポチュニティに恵まれ、リソースもある、限られた機会でしかありえない。

 

そう思うと、大型のファイナンスをしたとか、現預金がたくさんあるとか、そんなことは、事業を考える上でも、転職先を見極める上でも、「あれば尚良い」程度のファクターでしか無いと思うのだ。

本当に、お金は使う方が難しい。

 

まぁ、ご参考ということで。