人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

人を動かす

二十代の頃、当時「鬼の○○」と言われた上司から、「君もいつか偉くなって、人を動かすようになるんだから…」と言われたことがある。

前後の文脈を全く記憶していないのだが(笑)、そのシーンだけは強烈に印象に残っていて、忘れたことはない。

 

今もそういう傾向はあるのだが、小生は自分自身のパフォーマンスを追求するタイプなので、如何にクオリティの高い仕事をするか、ということばかりに集中していて、仕事の場面で「誰かを動かす」なんて言うことは、考えたこともなかったのだ。

そう言われて、「そうか、確かにずっと一人で仕事をしているわけではないのだから、人を動かすって、寧ろ当たり前のことだよね」ととても納得した。

 

当時の文脈は、どちらかというと部下を動かす、という感じだったような気がするが、当時の小生は、上司も動かさねばなるまいな、と思ったものである。

でも実際仕事なんて、ほぼ「人を動かす」に終止すると言っても良く、社内調整も、営業活動も、相手が違うだけで、「人を動かす」ことに変わりはないと思う。

 

さて、いま新規事業の相談を受ける仕事をしていて、「マネタイズの方法が見えないのだが、どうしたら良いだろうか?」という質問をよく受ける。

小生の経験では、この状態のアイデアは、マネタイズ以前に、「顧客を動かす」ところまで、デザインできていないことが多い。

 

実際に人が動く、行動に繋げられるのであれば、広告モデルでも、物販でも、月額課金でも、マネタイズはどうとでも設計できると思うのである。

考えるべきは、如何に人を動かすか、動いてもらえるか。

 

上司に言われた日から十数年を経て、日夜そんなことを考えている。

ちなみに「鬼の○○」さんは、猛烈に怖かったが、実は心根が大変優しく、役回りとしてその様に振る舞われていた人で、小生の恩師というべき人の一人である。

 

もうひとつちなみに、こんな大変有名な本があるが、

https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/442210098X/ref=mp_s_a_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&qid=1470405493&sr=8-1&pi=SY200_QL40&keywords=人を動かす

小生は一度も読んだことがないのであしからず。

まぁ、ご参考ということで。