日本語というのはつくづく良くできているなぁと思うのだが、「身を固める」という表現がある。
https://kotobank.jp/word/%E8%BA%AB%E3%82%92%E5%9B%BA%E3%82%81%E3%82%8B-636942
こちらには、明快に「結婚して家庭を持つ」と書いてあるけれど、それに関わらず、年齢や経験を重ねていくと、色々固まっていくものだと思うのだ。
家庭を持てば、転職だって自分一人の問題ではなくなるし、子供がいればそれは尚更である。
ちゃんと経験を積めば積むほど、作り上げたものが大きくなるから、おいそれとキャリアチェンジというわけにも行かない。
キャリアの「残り時間」を意識するようになるから、そう何回も大勝負が出来るわけでもなくなる。
そうやって「固まって」いくと、人生において迷ったり、悩んだりする機会も減っていく。
というより、実際は選択肢が減っていくから迷いようがないのだ。
寂しいようにも思われるかもしれないが、無茶苦茶ポジティブに言えば、ある意味、冒険譚の末にハッピーエンドに辿り着いた、その後の状態と言えるのかもしれない。
若い人と話していて、真剣に悩んだり、迷いの中に居るのを感じると、自分自身の当時を振り返りつつ、自由というのは本質的に怖いものだ、と感じずにはいられない。
でも、その時期を過ぎた立場からすると、せっかく冒険譚の渦中に居るのだから、ぜひその冒険を楽しんで欲しいなと思う。
間違いなく成長の過程にある、という事なんだしね。
なんて、ジジくさい事を言いながらも、人生いつ何時、また冒険が始まるか、わからないのだけれど。
その時は恐怖におののく事無く、楽しみながら進んでいきたいものだ。
まぁ、ご参考ということで。