人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

ビジネスモデルとはなんぞ

ビジネスモデル全史という本がある。

ご興味のある向きはぜひ読んでいただければと思うが、この本の中で、結構なページを裂いて、「ビジネスモデル」という言葉の歴史を紐解いている。
どうも、定義がされているようで、実際は論者によってまちまち、というのが現実のようだ。

諸説いろいろとある中で、たいへん僭越なのだが、小生なりの定義は、「普通の人が、それなりにやっていれば、そこそこ儲かるもの」がビジネスモデルではないかと思っている。
なので、優秀な人間をかき集めて、死ぬほど働かせてリターンを得るようなタイプのビジネスは、組織のモデルかも知れないが、ビジネスモデルではないんじゃないかと思ったり。

なんでそんな話をするかというと、採用企業の中には、ビジネスモデルの構築をなおざりにしながら、とにかく優秀な人材をかき集めれば何とかなる、というところが時々あるからだ。
確かに優秀な人材の能力、可能性というのは、本当にすごい(そう思っていなければ、人材に関わる仕事をこんなに長くはやっていないと思う)。

しかし、お察しいただけると思うが、それで優秀な人材を二三人採用したところで、長く続くものではない。
いかに優秀な人材でも、何もない環境で実績を作るのは、至難の業だからだ。

なので、とにかく優秀な人材を採用しよう、という企業においては、それによってその会社で働いている人たちが入れ替わってしまう位の覚悟と時間が必要だと思っている。
そこまで行くと、新卒採用とも密接に繋がってくるし、そもそも長期の経営戦略があってのことなんだろうけれども。

何れにせよ、ビジネスモデルから離れて、優秀な人材を採用したいというお話があった時は、採用企業側の覚悟を見定めるのがよろしいのではないかと。
まぁ、ご参考ということで。