人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

起業家と企業内起業家の違いは何か?

小生の本業は新規事業の支援であるが、昨今の日本企業を取り巻く環境から、既存の組織の枠を突き破り、自ら事業を作り出す「企業内起業家」の社会的要請は日々高まっていると感じている。
仕事柄、企業内起業家とも、それを期待する経営側ともお話をする機会が多いが、よくいただく質問の一つが、「いわゆる起業家と、企業内起業家の違いは何か?」というものである。

本件、いろいろな考え方があって当然だと思うが、個人的な見解としては、
企業家=自分の意志でアイデアを練り、事業を立ち上げ、周囲を巻き込んでいける人
企業内起業家=上記のみならず、(想定)顧客と日々コミュニケーションを重ねる中で、顧客の課題や機会に気付き、「何とかしなければ」という思いで走り出す人
という風に考えている。

言ってみれば、「自分でドライブをかけられる人」と「放っておけないという思いで突き動かされる人」という違いである。
自分の思い先行か、他者の影響を受けてか、ともいえる。

小生、いわゆる起業家とも数多く会ってきたが、やはりなんだかんだで、「サラリーマン」のイメージがわかない人が殆どである(良いとか悪いとかではない)。
一方、会社勤めをしながら、いつか起業したいという人とも数多くあってきたが、そういう方々も、殆どは「サラリーマン」であり、本当に起業家タイプであれば、そもそも会社に入っていないか、後先考えず思い先行で起業してしまう人が多いという心証を持っている。

若い人の中には、「後先考えず飛び出せない自分はダメなのだ」という感覚を持っている人も多いが、決してそんなことはない。
普段の仕事で誰かと向き合っていく中で、「放っておけないという思いで突き動かされる人」達の中には、多くの偉業を達成した方々が居る。

なので、キャリアの中で、「いつか起業」という思いを抱え、モヤモヤしてしまっている人も居るかと思うが、焦らず幅広い可能性を考えたらよいと思う。
まぁ、ご参考ということで。