人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「ジジ殺し」と「名伯楽」

ビジネスパーソンとして成果を出す人、特に営業系のそれというのは、小生の過去の経験上、所謂「ジジ殺し」タイプの人が多い。
「ジジ殺し」というのは、決裁権限のあるキーマンに可愛がられて、もしくはそういう方々を喜ばせて、自分の望む成果に結びつけていく人達のことである。

顧客に愛されるのもそうだし、社内での覚えめでたく出世の階段を上がっていく、と言うのもそうだ。
中には、「ジジ殺し」の一点に勝負をかけている人もいる。

さて、「ジジ殺し」は大変立派なスキルなのだが、それで結果を出し続けていく、というのは実は難しい。
キャリアの折り返し地点を迎える頃になると、引っ張り上げてくれたキーマンたちが、一線を退くようになっていくからだ。

当の本人も、どちらかというと決裁をする側に偉くなっていて、「ジジ殺し」をされる側になる、というのもある。
そて、「ジジ殺し」が使えなくなるとすると、どうやって結果を出していくのか。

察しのいい方はもうお分かりだと思うが、若手を引き上げる以外にない。
優秀な若手を見出し、自己の成果に協力をしてもらいつつ、後継者として育成し、ちょっといやらしいが、自分が一線を退くタイミングでは、花道をアレンジしてもらう。

名馬を見出す眼力がある人物に、「名伯楽」という表現があるが、まさにそんな感じである。
キャリアの後半戦を迎えるにあたっては、「ジジ殺し」から「名伯楽」へのシフトチェンジを、少し意識してみても良いのではないかと思う。

まぁ、ご参考ということで。