人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

転職にふさわしい時期とは

リーマンショックが終わってから、人材ビジネスはずっと右肩上がりの活況を呈している。
昨今は完全な売り手市場と言われていて、それほど転職に意欲的でない方でも、否応なしに興味関心を持たざるを得ない状況なのではないかと思う。

さてさて、では売り手市場のタイミングで転職することは、一人一人の人材にとってメリットがあることなのだろうか?
個人的な結論から申し上げると、相場の盛り上がりに乗っかった転職は、あまり良い結果に繋がらないのでは、と思っている。

もう10年以上この世界に関わっている立場から申し上げると、売り手市場・買い手市場というのは、その時その時のマーケットトレンドでしかなく、その時ちょうど売り手市場で、転職のハードルが低く、良い会社に好条件で転職できたとしても、そんなに良い状況は長くは続かないので、数年でその会社で働き続けるのが苦しくなることは、良くある話。
本来キャリアというのは、数十年のスパンで考えるのが王道であるので、金融的な表現をすれば、短期のマーケットトレンドで、長期の投資方針を変更するのか、ということだ。

もちろん、景況感の良くない時期に転職をするのは、それは大変苦しいので、避けられるのなら避けたいし、業界構造的に厳しい会社から、伸び盛りの業界にフィールドを変えるというのも、全くあって良い話だとは思っている。
上記のように、厳しい時期に転職を避けるというのと、伸び盛りの業界に移る、というのを別とすれば、転職というのは時期が問題なのではないと思う。

あくまでも、「いつ」が良いかという話ではなく、自分にとって「何が」良いか、というのを追求すべきであるはずだ。
まぁ、ご参考ということで。