人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

面接で「お見送り」になってもへこたれない技術

と、タイトルでブチあげるほど、たいそうな話ではないのだが。
面接で「お見送り」になる際、その理由というのは、大きく分けると能力に関わる部分と、広く相性の部分と、二つに分かれる。

まず、能力の部分だが、本質的な業務遂行能力の話と、面接のプレゼンテーションの話とに、更に分解できる。
お分かりの通り、業務遂行能力が至らない、という評価なのであれば、それは転職期間中の問題ではなくて、ビジネスパーソンとして本質的な課題なので、凹んでいる場合ではなく、今すぐその瞬間から改善に取り組むべき話であろう。

一方で、その能力が正しく伝わっていないということであれば、方法論の問題ではあるので、伝わるプレゼンテーション、コミュニケーションを、すぐに訓練した方が良いし、逆に言えばそも訓練を受けているかどうか、というだけの話。
個人的には自分の話を正しく伝えられないという時点で、だいぶん損をしていると思うし、転職活動のプロセスで改善できれば、一生役に立つスキルになるのでは。

もう一つの、相性の方は、会社と個人のカルチャーの問題と、目指す未来のビジョンの問題がある。
日本の会社は、阪神ファンだけ採用して会社を作っても良いわけで、そんな会社に巨人ファンの人が高く評価されようとするのも意味がないし、むしろ間違えて入ってしまうとお互い不幸になるだけだ。

目指す未来のビジョンも同じで、会社も個人も、お互い「過去の延長の現在」から相手を理解し、未来に対して期待をかけているが、お互い目指すものが違えば、当然噛み合わない。
会社は個人のAという経験を評価しているが、当の本人は「二度とやりたくない」と思っている、というような話である。

しかしながら、相性の話は、阪神ファン・巨人ファンの例であればわかりやすいのだが、現実の面接の場面では「なんとなく合わない」という感じになりやすい。
個人の側に納得感がない、なんとなくフラストレーションが溜まるのも、この辺が多いような気がする。

面接の場面で、深いコミュニケーションが取れたり、いいエージェントが間に入ってくれれば、面接の途中で「あぁ、こりゃ合わないな」とわかるものなのだが。
残念ながらそのような展開にならず、「なんとなく」でお見送りになってしまった場合は、そういう意味では、きっと自分には理解できない領域で合わない部分があったのだろうと、素直に受け止め、流してしまうこと。

更に言えば、相性が見えない相手というのは、もし次に進んだとしても、仮に入社したとしても、先々コミュニケーションの取り難さは残るような気がしているので、むしろこれまた縁が無くて良かった、という話かもしれない。
まぁ、ご参考ということで。