人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

大企業からベンチャーに転職するということ

小生、何を隠そうベンチャーへの転職専門のエージェントだった時期がある。
以前のIPOブームだった頃のお話だが。

ここ数年IPOが盛り上がってきて、周囲にもそちらに転じる人が増えてきたが、今一度大企業からベンチャーに転職することについて、話を整理しておきたい。
色々あるが、順番に。

まず、金銭的な話だが、定例的な収入は減るのが普通だ(若手が斜陽産業から伸び盛りの会社に移るとかは例外)。
将来的な伸びとか、ストックオプションとか、そういう機会にありつけるかどうかも含めて、不確定要素なので、ここを期待するのは「賭け」なので、リスクに見合う賭けなのか、という判断だろう。

次に、仕事の中身についてだが、無茶苦茶乱暴な表現をあえてすると、「質の追求というより(裁量も含めた)幅の広さ」という印象を持っている。
大企業かベンチャーか、というキャリア論に結論が出ないのは、質を高めていくキャリアと、裁量を広げていくキャリアと、それぞれ考え方があるからだと思っている(そういう意味では、裁量権を求めてベンチャーに転職するのは、悪くはない方向性だと思う)。

あとは、時代への適合性は考慮すべきだろうと思う。
このままでは沈むだけの業界から、伸び盛りの業界に、というのは当たり前だが、そうは言っても新しい業界は波があるので、20代で移るのか、30代でなのか、40代、50代それぞれの「残り期間」で判断は別れる。

まとめとして、一番アカンのは、若くて安い労働力だから成り立つ旧態依然のビジネスで、創業者及び取り巻き幹部の人間関係が出来上がっている会社に、安い給料で30代後半から40代で入ってしまうパターン。
ここまで書けば、わかっていただけると思うが、実は結構多い事例。

まぁ、ご参考ということで。