人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

表向きは「名残惜しく」、本音は「次の環境優先」で。

なんの話かというと、転職先と握手をした後の動きの話。
時々優先順位がブレる(というか間違える)人がいるのだが、転職を相手先の会社と合意した以上、何をもっても優先させるべきは、現職ではなく転職先の都合である。

入社のタイミングでドタバタすると、転職後の第一印象が悪くなり、後々まで尾を引くし、現職はそれまで大変お世話になったとしても、あなたの未来については微塵も責任を持ってくれない存在に成り代わるので、変な義理立ては要らない。
現職の人たちも、あなたが退職して3ヶ月もすれば、「あぁ、あの人元気かな」と思い出してくれる位のもので、せいぜい年に一回飲みに行くかどうか、というようなもの(それ以上なら、それはあなたの人間性を誇って良い)。

例えば、良くあるのが入社日の話。
転職先はそんなに待てないという事情と、現職の引き止めやら引き継ぎやらで退職に時間がかかるという事情と、どちらを優先させるか、という話だが、これは100%転職先の事情を優先させなければならない。

もちろん、「立つ鳥跡を濁さず」というのもあるし、悪評を残して辞めると、後で巡り巡るという可能性も否定できない。
ではどうするか?

まず、転職先とは、先方の心象を害しない、最大限の入社期日で握る(例えば一ヶ月半)。
そして、現職には有休消化込みで一ヶ月がデッドエンドと申告し、二週間の引き継ぎ計画をこちらから具申する。

現職では多少軋轢があるかもしれないが、何ヶ月も引き継ぎが必要な管理体制を引いているのは、会社側の不備だし(後任が居ない、というのも本来知ったことでは無い。其処まで管理するのが使用者というのが、一応の正論。)、辞めるという人間が一ヶ月以上職場にいるのも、残る人間からするとあまり良い気持ちではないし、転職だろうが異動だろうが、大なり小なり残す人に迷惑がかかるのは致し方がないこと。
で、二週間で完了して有給を消化し、転職先には「早く片付けられたので一ヶ月で行けます」と言えれば、「おっ、出来るねぇ!!」となるかもしれない(もちろんノンビリしても良いわけだが)。

で、現職の都合に引っ張られて、有給が消化できなくても、半月の猶予はあるし、一ヶ月で収まらなくても、なんとかなるので、転職先の心象を害することはない。
現職との交渉は、バッファを見て、強気強気で行きたい。

とは言え、其処は日本。
お世話になった職場の方々の心象を害したくない、という気持ちは否定できない。

大変感謝している、お世話になった、迷惑をかけて申し訳ない、という気持ちは、あくまで態度や表現だけで示そう。
「だったら何で辞めるんだ」というツッコミが入る一歩手前のところまで、現職への感謝や忠誠心を態度だけで示し、具体的な期日や各種準備という行動に関わるところは、あくまでも転職先優先で一切譲らないのだ。

転職先への移行期間というのは、あんまり経験しないが、転職の成功にはとても重要なので、気をつけたいところ。
ネチっこい話で恐縮だ。

まぁ、ご参考ということで。