人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

欲望に向き合う。

以前小生がご相談に乗った方に、「将来どうなっていたいですか?」という質問に対し、「そうですね〜。40代で年収は2000万円〜3000万円は欲しいですね。」と気持ちよく回答してくれた人がいる。
普通こういう質問をすると、だいたい仕事内容やら、所属業界やら、ポジションやらという回答をする人が多いのだが。

いきなり金の話でギョッとされるかもしれないが、とても明快なビジョンで、個人的には好きである。
そして明快であるが故に、そうなるためのステップとアクション、難易度がはっきりするので、実はとてもアドバイスがし易い。

上記の例で言えば、40代で3000万円の年収は、日本の大企業のサラリーマンではまず可能性が低いので、その選択肢は消える。
外資系の大手という線もあるが、その方は英語があまりお得意でなく、今から勉強してもその立場をこなせる英語力を身につけるのは現実的ではない。

「じゃあ後はこんな感じと、こんな感じですよねぇ」となる。
とはいえ、「じゃあ後は」以下がこちらの腕の見せ所なのだが、とてもシンプルだ。

翻って、普通の回答の方は、言葉では理解できるのだが、結構自信なさげな事が多いし、噛み砕いていくとドンドン抽象的になっていく。
そう、実は自分の欲望や理想、夢と向き合うのは、とても難しい事ではないかと思う。

だいたい、「こんな事を言ったら笑われる」「実現可能性が低い」「ちゃんと考える時間がない」みたいな感じで、だんだん本音を言わなくなり、思い出す事も少なくなり、いつしか忘れてしまう。
そして、思い出したり、改めて考えようと思っても、思考にブレーキがかかっているので、なかなか出てこない。

そうなってくるといよいよ、誰かに話を聞いてもらう事が大事になる。
プロのコーチでも、家族でも友人でも、エージェントでも良いとは思うが、話してみる事で見えてくる事があるので。

まぁ、ご参考という事で。