人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

早期退職には応じるべきか。

今朝、某大手メーカーの数千人単位の人員削減のニュースが報道された。
人材の仕事していると、そんな会社の早期退職プログラムに手を挙げられた方々の転職相談に乗ることがあるが、なかなかお役に立てないことが多い。

日本企業で長く働くと、総じてゼネラリストとして特徴のないキャリアに仕上げられるし、賃金は会社に長期コミットした見返りとして、その時の職務より割高に設定されているし、何より痛いのが、プログラム対象者=「会社から要らないと言われた人」という間違ったレッテルが貼られてしまうからだ。
悲しいかな、早期退職も日本で一般的になってしまったので、レッテルは薄まり出しているが、とは言え、その前の二要素は変わっていない。

なので、プログラムに手を挙げるかどうか迷われている段階の方には、上乗せ額が極端に(クレイジーに)大きくないのであれば、会社にしがみ付くような格好になっても、留まりながら転職活動をした方が良いとお勧めしている。
だいたい、某社に限らず、一発のリストラで止血できる経営力があったら、そもそもリストラなんて事態にならないので、そういう会社は何度でもやるから、次のチャンスを待てば良い。

あと、退職が決まってしまった転職活動は交渉力が劇的に落ちるので、そういう意味でも次が決まらないうちに手を挙げるのはやめておいた方が良い。
考えれば当たり前なのだが、この辺を甘く考えている人は、結構多い。

では先に手を挙げてしまった人はどうすべきか?
40代後半を過ぎているのであれば、もう一生正社員にはなれないかもしれない、位の覚悟で、必死に転職活動をするしか無いだろう。

かなり厳しい言い方だが、現実にそれくらい厳しいし、人によっては職業人生で最も辛い経験になるかもしれない。
もちろんそうではない人もいるし、仕事だけではない人生を見直すきっかけにもなるかもしれないが、正社員でそこそこの待遇を目指すのであれば、「とりあえず半年くらいゆっくりしてから…」なんていうのはもってのほかですよ、旦那。

面と向かってここまではなかなか言いにくいので(でも言うけど)、ブログに記しておく。
まぁ、ご参考ということで。