人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

ビジョンを語れ。

今日、とても有望なスタートアップの経営者とランチしていて、僭越ながら、「良い人材を採用するには、ビジョンを語らなければならない」と偉そうな事を申しあげてしまった。
一般に、ビジョンを語ること無くして、人の理解や協力を得ることは難しいと思う。

今日の話は、採用する側の姿勢として申し上げたのだが、これは転職活動をする側にも求められるように思う。
「キャリアビジョン」とか、「キャリアパス」とか、「将来どうなりたいですか?」というのは、面接の場面でもよくある質問だ。

そういう意味では、いろんな人が、いろんな場面でビジョンを語る必要があるのだろう。
ただ、これまで色々なビジョンを聞いてきたが、個人的にはビジョンの語り方に違和感を覚えるケースが多い。

よくあるパターンは、「目指す(べき)山の頂を指差す」様なやり方だ。
経営サイドが「一緒にあの山の頂を目指そう」みたいな提示をし、従業員サイドが「えー」とか「あー」とか「うー」とか言って、滅多に「おー」とはならない感じだ。

小生が考える「ビジョンを語る」というのは、「山の頂を指差す」のでは無く、「山の頂から見える風景を提示する」というものだ。
どういうことか?

函館山という山があるが、昼間の函館山はそんなに高くもない、ふつうの(?)山だ。
「あの頂を目指そう」と言われても、申し訳ないがあまり盛り上がらないだろう。

しかし函館山は、百万ドルの夜景で有名な場所だ。
「あの山に登れば、こんなすごい夜景が見えるのだ!」と言えば、そのビジョンに人は惹きつけられるのではないか。

それに、百万ドルの夜景を見るための、頂へのアプローチは、いろんなやり方があって良いはずだ。
そんな多様性、自由度を認める雰囲気が、個人的には好きだったりもする。

まぁ、ご参考ということで。