人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「最初の会社が最終学歴」

この言葉を申し上げると、「そうだよなぁ…」という人と、「えっ?」という人に分かれるが、これは小生が駆け出しのエージェントだった頃に、当時の社長に言われた言葉だ。

当時の会社に新卒で入社した社員に教えたら、「えっ?」というリアクションだったが。
 
この言葉の意味は、いくつかある。
①新卒で入社した会社のブランドが、その人物の第一印象的な評価になる
②新卒で入社した会社での経験が、その人物の仕事に対する向き合い方、物の見方に影響を与える
③新卒で入社した会社のブランドで、転職時の選択肢がある程度規定される
といったところだ。
 
申し上げておくが、ブランド企業に新卒で入社した方が良いと言いたいわけではない。
世の中には(業界では?)、そういう見方をする人がいるのだ、ということだ。
 
実際問題、自分も新卒で特徴のある都市銀行に入っていなければ、こんなに転職はできなかったと思うし(=①&③ 但し、できたから良いわけでは全くない)、仕事の向き合い方はやっぱり銀行員だし(=②)、社格を落とす転職より、上げる転職の方がやっぱり難しかった(=③ とはいえ、社格という概念に今の時代もはや意味はないと思うが)。
何れにしても、あなたが最初に入った会社というのは、転職時のポイントになると思う。
 
ただ、小生としては、業界の先達の教えを云々ということではなくて、なぜその会社を新卒で選んだのか、という若かりし頃のあなたの判断基準と、その会社で何を仕込まれたのか(=②)を大事に振り返って欲しいと思っている。
新卒で銀行を選ぶ人間というのは、なんだかんだで世の中の決まり事みたいな要素を大事にするタイプだし、お金にもやっぱり興味がある。
 
そこを抜け出した、脱藩した自分の判断をどう捉えるか、というのはあるけども、ベースはそんなところにあったりするものだ。
そして銀行というのはオペレーションの塊のようなところなので、ずっと営業ばっかりやっているが、オペレーションを回すのも好きだったりする。
 
自分を振り返るというのは、ある意味過去の自分の決断の歴史を振り返る、ということだと思う。
自分の軸や、キャリアの展望に悩むことがあったとしたら、なぜ新卒でその会社を選んだのか、その会社で何を仕込まれたのか、一度振り返ってみても良いのではないだろうか。
 
まぁ、ご参考ということで。