人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

わかってて読むならいいけど

積読在庫消化。

 

AIとDXのコンサルティングを行う会社の経営者による本。

AIとDXについて、概論、取り組み時の考え方や注意点について、本書冒頭と最終章で全体の四割くらいの割合で説明してくれるが、残りは同社のソリューション紹介とクライアントへのインタビューという本である。

 

他社状況や事例を知りたいと思って買うならいいが、上記の割合を考慮すると記事広告みたいだなという印象。

日経のIT系雑誌の連載記事とかでよくありそうな感じ。

 

言っていることは極めて正論だと思ったし、ソリューションも「ふーん」とは思ったが、一般の書籍と思うと、ちょっと疑問符がつくかなぁと思った。

そういうことをわかってて読むならいいけれど。

 

まぁ、ご参考ということで。

思いもよらぬ出会い

成人発達理論の本を読み、興味深かったので広げてみた。

 

先日の著者監修で、コーチング会社経営者執筆のお仕事小説。

なんか小説としてすごく良くできていて、さては池井戸潤を読んでいるなという感じ(そういう小生も数冊しか読んでないけど)。

 

本人の天敵と思われる小林課長はトラウマ級の怖さだし、本人の心理的葛藤もとても共感できる繊細な内容(ちょっと根性なしだけど)。

憧れの課長が理路整然としすぎていて、そんな奴はいねぇと思うが、ここは本の趣旨を考慮して目を瞑ろう。

 

ともかく、小説としても良くできているし、成人発達理論とは具体的にこういうことか、ということが理解できる、とても出来が良いビジネス書という印象。

著者が後書きで、読んだあと読者に少しでも変化が起きることを目指した、とあるのだが、まさにそんな感じ。

 

主人公の冒険と成長を間近に見ながら、ちょっとしたスイッチが何度か起動する。

そして自分はどうか、何かできるかと内省し、人に話してみる。

 

折に触れて読み返したいと思うのであった。

まぁ、ご参考ということで。

 

それはまぁ変えられないことはないはず

積読在庫消化。

 

なんだろう、組織・マネジメントとかモチベーションとか、そういう議論の最近の論点をざっと紹介している本。

個人的には「ああ、あれね」という情報群ではあるので、特別な驚きや学びはないのだけれど。

 

今時の働き方や組織にしていくためにはどうしたらいいのよ、という質問に対して、ブレイクダウンした指針を示しているところが評価された本なんだろうなとは思う。

とはいえ、戦略と組織は裏表だと小生は思うので、組織論だけいじくり回してもよろしくないはず。

 

なんのビジネスをしていて、どこを目指していて、ライバルはどんな感じで、現在のオペレーションや組織はこうで。

なのでこういうふうに持っていく、というビジョンというかイメージでいいんだけど、そういうイメージを並行で議論しながら「今時の」組織を作らなきゃいけないと思うんだよね。

 

変えられるか変えられないかで言えば、それはまぁ変えられますよ。

でもそれは、とにかく「今時の」組織に変えればいいわけじゃないからねぇ。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

宇宙一うまいうどん

お店の紹介だと思った方、申し訳ありません。

そういう話ではないです。

 

会社の近所に、いつも行列ができているうどん屋さんがある。

きっと美味しいのだろうが、食べたことはない。

 

なぜなら、それがたとえ「宇宙一うまいうどん」だったとしても、一時間並んでまで食べる価値があった、と小生が思うことはないだろうから。

あくまでも小生の価値観がそうなのであって、人がうどん屋に行列することを否定しているわけではない。

 

「宇宙一うまい〇〇」だったとしても、並ぶという時間の使い方をするだけの価値を感じないという、小生の生き方の話なのである。

そうやって、食べ物だけでなく、流行りの「何か」全体に対して向き合ってきている。

 

結果的にいろいろなことに惑わされず、穏やかな生活や、冷静な判断ができているんじゃないかなぁ、と思う。

「なんてつまらん奴だ」と思う人がいることは理解している。

 

でも、たとえ「宇宙一うまい」としても、並ぶだけの価値を感じられない人間なんですよ。

きっとそういう人は小生だけではないと思うけど。

 

まぁ、ご参考ということで。

季節の変わり目

日々のランニングコースは近所の川沿いである。

近所といっても1キロは離れているので、近所とは言わない人もいるかもしれない。

 

ま、1キロウォームアップで走って、川沿いをちょっと走って1キロクールダウンで帰ってくるというか。

いや、そんな難しいことは考えていなくて、行って帰ってくるだけなんだけどね(笑)。

 

で、その川は南北に流れているんだが、季節の変わり目になると風向きが変わるんだな。

秋から冬は北風、春から夏は南風。

 

多少の向きの動きはあるけれど、概ね東京はそうなっている。

そして、北風が南風、南風が北風に変わっていくと、ああ季節が変わるんだなぁとわかる。

 

今年は3月の終わりに強い風が吹いたが、あれは南風。

お、春が来たなとわかるので、前後に寒い日が続いても、季節が変わったことが理解できる。

 

もう北風は殆ど吹いていない。

いよいよ暑い日が近づいてくるね。

 

まぁ、ご参考ということで。

頭がいい人は何をしているか

積読在庫消化。

 

細谷功先生は真剣に「頭がいいとは何か」を探求しているんだろうなぁと、つくづく思う。

アナロジーとは「類推」ですね。

 

例え話と言っても良いのだけれど、単なる例えというレベルを超えて、厳密に運用し、弊害を避け、イノベーションに至るまでの方法論を詳細に解説、提唱してくれている。

おお、相変わらず凄え本書くなぁと唸らされる。

 

表面的な類似性だけではなく、構造的な類似性、本質的な類似性を見極めるには?

また類似性の距離感をどの程度でとっていくか。

 

この本に書いてあることをちゃんと理解して実践できれば、ホントに頭のいい人になれると思うよ、と心から思うのでした。

いや、勉強勉強。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

 

知らないことをスルーするな

職場に新たな若手が異動してきましたよ。

異動して出ていく別の若手から引き継ぎを受けて、早速がんばってもらってます。

 

彼:「昨日は〇〇宛の支払い業務を行いました」

私:「〇〇って何するところで、なんでうちの会社はそこにお金払ってるか知ってる?」

彼:「・・・(苦笑)。」

 

ま、そんなもんですわ。

前任の別の若手にも理解してなかったから単純作業として引き継いだんだろうし、その別の若手に理解させていない、そして目的も引き継ぐよう指示してない、小生の落ち度だしね。

 

でもさ、支払い処理やってて、何百件もある営業セクションでもなく、月に1件あるかないかの企画セクションの請求書で、相手先の社名なり団体なりが知らないところだったら、「何やってるところなんだろう?」「それもこんな金額払うなんて、なんのためだろう?」って思わないものかねぇ。

私は調べましたよ、そりゃ承認する側っていうのもあったけど、何やってるか理解しないまま仕事すること自体が気持ち悪いじゃない?

 

それを調べるだけで、実は業界構造の深淵が伺えたり、別の業務で経験したこととつながったりするんだけどさ。

たかだか一件の支払い処理でも、その背景や目的まで理解しようとするか、ただの作業としてこなすか、理解と成長の差は凄い勢いでついちゃうよねぇ、って改めて思い知らされるのでした。

 

こわいこわい。

まぁ、ご参考ということで。